忠犬ハツ恋
補導員は私を軒下まで引きずるように連行し、
雨合羽の中から小さなノートとボールペンを取り出すと質問を始めた。
「その制服は中央ね?
学年、クラス、名前は?」
「あの…、今、塾の帰りで、親を待ってて…。」
「皆、そう言えば許されると思ってんだよ。
じゃあ何処の塾?光院館?東野?東進学習塾?」
こんな嘘調べられればすぐにバレる。
「えっと……。」
親に補導されたなんて連絡が行けば、お父さんとお母さんにどれほど心配をかけるか分からない。
仕事を頑張っている両親にこんな事で迷惑をかけたくは無かった。
雨合羽の中から小さなノートとボールペンを取り出すと質問を始めた。
「その制服は中央ね?
学年、クラス、名前は?」
「あの…、今、塾の帰りで、親を待ってて…。」
「皆、そう言えば許されると思ってんだよ。
じゃあ何処の塾?光院館?東野?東進学習塾?」
こんな嘘調べられればすぐにバレる。
「えっと……。」
親に補導されたなんて連絡が行けば、お父さんとお母さんにどれほど心配をかけるか分からない。
仕事を頑張っている両親にこんな事で迷惑をかけたくは無かった。