101回目の呪い
これで、青組に勝てれば僕たちの優勝は確定だった。


僕は自分が運動オンチなことを十分にわかっていた。だからこそ心臓がバクバクではじけそうだった。




僕の前のランナーがどんどん僕に近づいてくる。

「原田ー!原田ー!」

みんなが僕の名前を呼んでいる。すっと僕の手のひらにバトンがはいってきた。
僕は、全速力で走った。だが1人、2人、3人と僕を抜かしていく。


そのときだ20mをこえたくらいだろうか、僕はおもいっきりこけた。






なにがおきたかわからず、ぼーっとしていると僕の横を1人、2人抜かしていった。




僕は、ぼーっとしたまま恥ずかしさと焦りと悲しさと動揺のすべてを感じていた


「原田はしれー!」

その声で、はっとした僕は残りの30mを走り切った。












ヒリヒリする膝と手のひら、結局赤組は最下位だった。
総合優勝は、青組。しかも僕たちは準優勝にもなれなかった。

僕は罪悪感でいっぱいだった。周りをみればクラスメイトの沈んだ顔。
最後の体育祭が残念な結果でみんながイラだっていたり泣いていたりした。




その日から僕の生活は変わった
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