カプリチオ

そんな現状にウンザリした俺は、高校ではこの容姿を隠して生活しようと決意した。

地元の高校ではすでに俺の名は知れ渡っているはずなので、遠い高校に通うことも決めた。
勿論、親と一緒に行くわけではないので一人暮らしだ。

そのことを両親に話すと、

父(日本人)は
「いいんじゃないか？
少々心配だが、息子を信じるのも親の役目だ。
頑張りなさい。
まあ、お前は色気というかなんというか…
そういうものがすごいから、容姿を隠すのなんて無理だろうがね」
と意味深な言葉と共に俺の背中を押してくれたが、

母(イギリス人)が
「Oh, my god!
まだ年端もいかない息子が親元から離れて生活なんてできるものですか！
そもそもなぜ私たちから離れるのです！？
私は寂しくなります！
あなたの兄も最近出て行ったばかりなのに！」
と猛反対した。

結局、父が母を説得してくれたおかげで母は俺の一人暮らしにしぶしぶながらも賛成した。