涙脆い君と
『っここで、いぃです。』
握っていた手を
小さな 公園の前で
離される。
『行かないんですか。』
「…えぇ。まぁね」
『どぅせ、笑ってるんですよね』
女の子は 馬鹿にしたように
鼻で笑った…
「…なんなん。その笑い方」
『どぅせ、可哀想な女って思っている
それだけですよね。』
「馬鹿にすんなや」
自分でもわかるくらい
冷たい声
冷たい言い方。
女の子はまた半泣きで
僕を見つめた。
『っもぅ!いいです!』
帰ろうとする女の子の手を
強く握った。
「何がえぇねん。」
『ッッ関係ない!』
「…あぁ…そか。そやったな」
そぅやわ。
関係ないやん。
僕 なんしてんねやろ。
いつの間にか
帰ってるしやな。
ひとりぼっちで
寂れた公園って キツイでぇ。
『ーんでさ!』
あ、もぅ学校終わってるし。
早退の意味ないやん。
君は、誰なんかな。