涙脆い君と
「…あ。」
赤毛の女の子……
『ん?麗…知り合い?』
「修司、知ってんのか」
『当たり前じゃん。ブスで有名な…』
「名前 なんてゆうんや。」
『ッッ麗?』
「名前は、なんや?」
『っ皐月。長峰 皐月!』
「あそ。」
『ッッやめとけよ…』
馬鹿な修司を放って
君の元へ走る。
「長峰 皐月さん?」
『あ…き、昨日の…』
人目を確認する君。
長峰 皐月…
「…仲良ぉしましょや( ´罒`*)」
『迷惑です。』
逃げようとする皐月の手を
引っ張った。
「話終わってへんねんけど。」
『ッッやめてください‼︎』
「ッッ…………。」
『さよなら…。』
いやや。
僕は君と 仲良くしたいねん。
なんで 上手くいかへんねん。
「んな、何で泣きそぉなん!」
しつこいけど
僕は君の手を掴んだ。
『…泣きそぅじゃありません。』
「泣きそぉやで。自分」
『そぅですか。では。』
「いやや。」
『へ?』
そぅだ。
この時、
僕は君を
好きで
好きで
好きで
好きで
仕方がなかったんや。
「…そんなん…言わんといてや。」
『 何でですか…』
周りに人が集まってきたやん…
『っあ!齊藤 麗くんじゃんー!』
うるさくてウザい女子。
僕が用事あるん、
お前ちゃうねん。
『ぇ?齊藤くん 長峰さんに用事?』
うっそーー!と言う声が
耳をつんざく。
「五月蝿いねんけど。」
『ぁ…っと…齊藤くん?』
怯えた顔をする女子と…君。
そぅだった。
僕が キレたら 関西弁になって、
顔が変わるんやったな。
「そやで?長峰さんに用事やで?」
『な、なんで そんな子に…』
まだ喋りよるか?
五月蝿いわぁ。
「あんた等に 用事ないねん。
他人の事 放っておいてくれへんか?」
笑わんで。
何でこんな奴らに
そんな子って言われんねん。
お前等は、阿呆やな。
『ッッ齊藤くんが そんな酷い人なんて』
「まだ喋りよるか?
お前等、人を顔で決めてんちゃうで。
阿呆ちゃん。」
『ッッ… もぅ 知らない!』
「僕かて、知らんわ。」
振り返ると 震える君が居た。