不良王子のぽっちゃり姫
キッチンへ行くとそこには綺麗に整理されていて、調理器具までゼブラ柄が施してあり、月濱先輩らしいなと感じた。
「何作るんですか?」
「シーフードの冷製スパとトマトのグラタン」
「先輩凄い凝ってません?ってか私イタリアン凄い好きなんです!!」
「知ってる。だからこのメニューにした」
あれ…何で知ってるのかな?私言ったかな?
私が不思議そうな顔をしていると、
「香音にお前がイタリアン好きって聞いて、アゲハが好きそうなメニュー選んだ」
恥ずかしいけどそれ以上に嬉しくて、勇気を出して聞いてみた。
「先輩って…結構私の事好きですよね」
「…」
あ、あれ?先輩から反応がない…。
私調子乗りすぎてスベった感じ?
恐る恐る先輩を見上げると、手の甲で口元を隠していた。