不良王子のぽっちゃり姫

「う、うん良いよ」

隣に来るとか近すぎるよー。

「俺、絶叫好きだけど待ち時間死ぬ程嫌いで。でもアゲハと又来てー」

「私も又来たい。一日遊園地も楽しいよ♪」

「姉貴の邪魔も入ったし、次は一日遊園地でゆっくり遊ぼうな」

―――ギュッ

「アゲハ…スゲー好き」

流季の逞しい腕に抱き締められて、流季の匂いに包まれて幸せ。

「流季…私も凄い大好きだよ」

私の心臓壊れそうなくらいドキドキしてる。
あっ、もうすぐ頂上だ…。

「アゲハ…」

えっ?流季が真剣な目してる…。
まさかまさか頂上でキスとか!?
ヤバイ、流季の顔が近付いてきたから思わず目瞑ったけど緊張する。

「アゲハ、俺との約束覚えてる?お前約束して即俺の事先輩って言ったよな?」

あれ?

「あっ!!そそそれはまだ慣れてなかったし、一回だけだもん」

「一回でも約束は約束、アゲハからキスして」

えっ、どうしよ…私からキスなんてどうしたら良いの!?
しかもファーストキスすらした事ないのにー。
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