不良王子のぽっちゃり姫
~流季side~
「俺、好きな女出来たから別れて」
「えっ…?流季ちょっと待ってよ!!私別れたくない」
「もう、俺の家にも来るな…。連絡もすんなよ」
―――バチンッ!!
「最低!!もう、あんたなんか知らない!帰る!!」
「…流季さん大丈夫?っつーか、俺の前で修羅場るなよ」
月濱 流季(つきはま るき) 17歳。
身長は多分178㎝くらい、女は適当にいた。
けど、面倒になって今別れたばかり。
顔は良いらしいから、俺から行かなくても、
相手から来るから、自分から好きになった事もない。
好きな女のタイプは、細くて綺麗なモデル系…
だと最近まで思っていた。
何故最近かと言うと、幼なじみのこいつ、
嵐(あらし)に女が出来て、彼女が一年にいるっつーから、嵐に無理矢理連れて行かれたら、
一人の女が無性に可愛いと思った。
「…嵐の好きな女って、もしかして窓側の二人組?」
「さすが流季!良く分かったな!超可愛いだろ!?
あのふわふわした髪の毛とかたまんねぇ…
香音ちゃんって言う…ってか、俺の大好きな香音ちゃん取るなよ!!」
「…いや、その横のが可愛いだろ」
「…はぁ!?流季お前、細いモデル系な女しか付き合った事ねーじゃん!?」