不良王子のぽっちゃり姫
甘いケーキは恋の予感
~アゲハside~
―――カランカラン♪
んん~ケーキの甘くて良い匂いがする~。
雑誌で見た通り、店内は水色を基調とした、
とても爽やかで可愛い感じ。
今日は何個チャレンジできるかな~?
やっぱり全制覇したいなぁ。
「いらっしゃいませ、二名様ですか?」
「香音~四人で良いの?」
「待ち合わせしてて、もう居るみたいなんで大丈夫です」
「かしこまりました。では、ごゆっくりお楽しみください」
うわぁ~あのイチゴムース美味しそう!!
あっ、チョコレートケーキ…
ミルクレープもある!!
でも、やっぱりアップルパイのこのキラキラ感には、心奪われちゃうよねっ♪
「…ハ…ゲハ…アゲハってば!!」
ん?
「あっあぁ~ごめんごめん。ついついケーキ達が美味しそうで」
「先に嵐先輩達と合流してから、ケーキはそれから嫌って程食べて良いから。ほら行くよ」
あまりにも美味しそうなケーキに見とれていた私の手を、少しあきれぎみの香音にひっぱられ、嵐先輩と先輩の友達らしき人物を、
キョロキョロしながらさがしていると。
「香音ちゃん、こっちこっち」
「嵐、遅くなってごめんね。待った?月濱先輩も待たせてごめんなさい」