不良王子のぽっちゃり姫
えっ…月濱!?月濱ってもしかして、あの月濱先輩!?
って忘れてたー!!
嵐先輩といつも一緒にいる友達って、
月濱先輩じゃん~。
ケーキバイキングに来れる事に、
頭がいっぱいで忘れてた…。
「香音、月濱先輩が来るなんて聞いてないよ!?」
一応先輩だし、髪の毛くらいは整えないと、と思って急いでいる私とは裏腹に、香音はニコニコしながら嵐先輩達の居る席に向かって行った。
「こ、こんにちは。初めまして、蒼川アゲハです」
うわぁ、声裏返ったよ~。
やっぱり目の前に先輩居ると緊張しちゃう。
さすがに月濱先輩はカッコいいなぁ。
嵐先輩もカッコいいけど、嵐先輩は、
誰にでもヘラヘラしてそうなイメージ…
ってこんな事言ったら香音に殺されるかも。
「流季…月濱流季。お前ずっとオレの事見てるけど、もしかして惚れた?」
「んなっ!!!ち、違います!!先輩は確かにカッコいいですけど、ケンカしたり怖いイメージ強くて、どちらかというと苦手、あっ…ごめんなさい…」