不良王子のぽっちゃり姫

イチゴムース~♪チョコレートケーキ~♪
ミルクレープ~♪っと。
あっ、ギリギリーアップルパイも乗せられそう♪

「お前、本当に甘い物好きなんだな。可愛い」

「か、かか、可愛いだなんて。そんな嘘いいですよ」

一生懸命ケーキを選んでて、隣に月濱先輩が居る事気付かなかったぁ~。

でも…可愛いだって♪
嘘でも可愛いって言われると、
やっぱり照れちゃうよー。

「アゲハには嘘つかねぇよ。今は信じられなくても、ゆっくり信じてくれればいいから」

……コクン。

私は嬉しさと恥ずかしさで、頷く事しか出来なかったのに、月濱先輩は満足そうにキラキラ眩しい笑顔でケーキを選んでいた。


―――――――――――――――――――――

テーブルに戻ってケーキを食べていると、

「アゲハの作るスイーツも、お店の味に負けないくらいおいしいよね」

「アゲハちゃんお菓子作りとかするん?」

「お菓子作りは、たまにするくらいです。普通のお料理作る方が多いですよ」

うちは、お母さんと二人暮らし。
仕事で忙しいお母さんに替わって、私が食事を作ってる。

「流季も料理上手いよなー」

その一言に反応して、私は先輩に釘付けになった。
< 9 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop