*甘いモノ*
...........
「...どーぞ」
「...サンキュ」
先にリビングで待たせてあった亜樹に私はコーヒーを入れた。
その可愛い容姿とは正反対にどうやら大人っぽいものを好むらしく、
ギャップ萌え
というところでも人気らしい。
「....で?コッチに来た理由は?」
私は亜樹とは反対側のソファに座った。
もちろん服は着替えている状態で、
「....あれ?梓ママから聞いてないの?今日からのこと。」
そう言って亜樹はきょとんとしながら驚いた。
「....なんのこと?今日からって..」
なんか嫌な予感がした、その"今日から"っていう単語に。
「...あ~、じゃあウチの親と直接喋ればいいや。」
めんどくさそうに亜樹が呟くと自身のスマホを取り出した。
いちいち、電話かけるよりはこの場で言った方が速いと思うんだけど。
そんな事を思っているとスマホを耳に当てられた。
「......prrrrrrr...prrrrrr.....ぁ、はーい。亜樹ー?」
何回かコールの音が聞こえ、やがて亜樹のママが出てきた。