*甘いモノ*
「だっていきなりフラれたんだも~ん!!」
私は昼休みの屋上でそう叫んだ。
「まぁ、フラれたんだから必ず新しい男見つかるって!大体ウンザリしてたんでしょ?」
隣ですかさずフォローしてくれたのが隣の1-C組の美人、田端 香菜-タバタカナ-。
「そりゃそうだけど突拍子もなく切り出されても...てゆーか香菜は美人だからそんなことが言えるんだよー....あたしなんか顔普通だし?胸ないし?胸ないし!??」
美人にフォローされてもね...と最後にキレ気味に返すアタシ。
「何言ってんのよ、私と1CUP違いでしょ?....って話はそんなことじゃないでしょ、てかいるじゃんD組の君が。」
イイカンジにツッコんでくれた香菜は私の前に聞き慣れた単語を突き出した。
「D組の君....亜樹のこと?アイツとは本当になんの関係もないんだよ。」
「え~?だって幼馴染みだからデキてるんじゃないかとか...密かに噂されてるんだよー?絶対何かあるでしょ。」
そして急にそんな話に切り替わった。
私と亜樹....は本当にタダの幼馴染みってだけで....
そういうピンクな関係に発展しそうになったことなんか一度もない。
とゆーか、親の連絡とか以外でプライベートな話もしたことがない。
それぐらいの仲なのだ。
「えー残念、もっと面白い話が聞けると思ったのに~」
そう言って香菜が残念そうに呟いた時、
「何が残念なの?」