ストーリーズ·ポーター
満面の笑みを作るも、その裏に隠された表情はどこか闇を感じさせるものがあった。
ステアは、無意識に身震いをしてしまう。
どうやら本当に、立ち入ってはいけない世界というものが存在するようだ。
「それじゃあ、暗くなる前にお家に帰りな。ステアちゃん」
「“ちゃん”付けは、やめて下さい」
「もう少し身体が成長したら、そのように呼んであげるよ。そんなペチャパイには、興味ないし」
そう言うと、カイルは大笑いをしながら奥の部屋に消えていく。
地雷とも取れる発言に、顔を赤め、ステアは自分の胸を見詰める。
そして一言「バカ!」と叫ぶが、聞いてくれる相手は其処にはいなかった。