藍と碧
その静けさをやぶるように先生が、

「ほら、授業始めるぞ。成瀬、お前の席はそこだ。」

と、一番前の男の子の隣を指した。

「ハイ・・・」

席に座って、隣の男の子をチラッと見る。
けど、男の子はまっすぐ前を向いて、私のことなど気にも留めてない様子。

お礼を言う隙もなく、そのまま授業が始まってしまった。

< 5 / 9 >

この作品をシェア

pagetop