藍と碧
「こいつね、結城碧(ユウキアオ)っていうんだ。ちょっと無愛想なヤツだけど、怖くないからね。」

早川さんの言葉にちょっと膨れたような顔をしてる結城くん。

「あっ、さっきはアリガトウ・・」

小さな声で言うと、結城くんは私のほうをまっすぐ見て言った。

「おまえももうちょっとしっかり喋れ。」

その目は深い紺色をしていて、じっと見ていると思わず引き込まれそうだった。
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