イケメン差し上げます
「……店長」
本を出し入れしている店長に話しかける。
「おー、美優ちゃん。また来てくれたんだね。今日は何探してるの?」
「……今日は買いに来たんじゃなくてチラシのこと教えて欲しくて」
あたしがチラシと口にした途端、あからさまに嬉しそうな店長。
「じゃあ、ちょっとカウンターに行こうか」
そのままカウンターに向かう。
「本当にイケメンなんですか?」
あたしが疑り深い目を向けると
「……ちょっと待ってよ、美優ちゃん。本当だって、これは保証するよ」
……すんごくイケメンなんだから
そう言うけど、どうかな?
「まぁ、無料だしさ。気軽に申し込んでみたら?」
「まだ申し込むなんて言ってないし」
そう言いながらも、内心は申し込んでみようかななんて思っていて
ほんの二十分後には、申し込み用紙を手にしていた。