イケメン差し上げます
ご飯を作っても、慧也が部屋から出て来ることはなかった。
今までご飯を食べなかったことなんて
一度もなかったから正直心配。
おにぎりだけ、部屋に持って行くことにした。
「入るよ」
「……ん」
慧也は音楽を聴きながら、ベットに横たわっていた。
「ここに置いとくね」
「……」
「これだけは食べて」
イヤホンをしているからちゃんと聞こえているのかわからない。
でも、それだけ伝えて部屋を出て行こうとした時
「ちょっとさ」
呼び止められた。