イケメン差し上げます
「美優────」
と咲に呼ばれ、玄関に向かうと
「……っ」
そこには慧也の姿。
何で?
ダメだ、頭が真っ白になる。
そして
「嫌だ!嫌だ!帰ってよ!!」
驚きのあまり、つい大きな声を出してしまう。
「美優!」
と咲に名前を呼ばれて
ハッと我に返る。
「あたし、部屋にいってるから。
リビングに王子案内して。
ちゃんと二人で話しな」
咲はそうとだけ言うと
さっさと部屋に行ってしまった。
リビングにて─────
慧也と二人。