イケメン差し上げます
とあたしの布団から、慧也の布団へ。
そして、
ボフッ
回転が上手に合わなくて
そのまま胸に激突した。
ふんわり香るシトラス。
「おかえり。やっと帰って来てくれた」
「ただいま」
彼の腕の中に包み込まれる。
あたしの心臓の音は大きく音をたてて、きっと聞こえてしまっている。
「すげードキドキしてる」
「うるさい!」
「じゃあこうすればどうかな」
いきなり顎を持ち上げられて
キスが降ってくる。
何度も何度も合わせる。
「んんっ」
やだ、声が堪えられない。
はぁ、はぁ。
「ちょっと、何もしないって言ったのに!」
何?あんなキス。
頭がおかしくなっちゃいそう。
「可愛い」
いつにない甘い言葉は
あたしの鼓動を早くさせる。