イケメン差し上げます
学校のはじまり
時間は過ぎていき、気がつけば10日余りが経過していた。
今日からいよいよ大学生なのだ。
「早く起きてよ」
「起きてるっつーの、うざ」
奴の口の悪さは、相変わらず健在だけど、朝ご飯は一緒に食べるまでになった。
「え?ちょっと」
あたしがフライパンの片付けをしていると、あたしの分のお皿にブロッコリーを入れてくる。
「ブロッコリー嫌いなの?」
「……」
「あ!嫌いなんだ、弱」
「……別に嫌いじゃねえし」
「じゃ、食べなよ」
「無理」
彼の新たな一面が見れるたびに、嬉しくなってしまう。
「好き」という気持ちは大きくなるばかりだけど
今は傍にいて馬鹿な会話が出来てるだけで十分だった。