先輩片想い。
私の異変に気づいた瑠奈は
「華弥ちゃんちょっとごめんねー!」
「…うん、ばいばい!」
廊下に連れ出された私。
「由奈、どうしたの?」
「なんでもないよ、」
「なんでもなくないじゃん!
気に食わないことでもあったの?」
「…」
「…先輩の?」
「…えっ」
「由奈、先輩のこと好きだったんでしょ?」
「…」
誰にも言ってなかった話、なんで瑠奈が…
「私ね、気づいてたよ。
由奈、なんにも言ってくれなかったけど
薄々気づいてたの。
あ、由奈は先輩のこと好きなんだなって」
「…」
「今の感じで分かった。
やっぱり好きだったんだね。
言ってくれればよかったのにー」
言えなかった。
この好きは普通の好きとは違うから。
ただ、先輩に憧れてただけなんだ。
そう思っていることにしていた。