恋伝鳥!!!
私は声を出して泣いた。
悔しかった…
ヒロがわざと負けたかと思っていたのに、本気の戦いで負けたなんて……
「…ヒロ…何でなの…?」
ヒロはカッターシャツが血で赤く染まり、破れてたり、穴があいてたりしていた。
「ねぇ、なんで!?」
「言い訳なんかしたくねぇけど…隼人は、強くなってる。日向と再会した2年前から、あいつは成長してたんだよ!」
「…何で…。私、行ってくる!!」
「おい、待てよ。お前がボロボロになる所、俺は見たくねぇ…。それに、もう泣くな!俺が弱いのが原因なんだからさ…。」
「何、言ってんの、ヒロ!私が負けるわけないじゃん!!安心して、待っててよ?」

…まさか、隼人が強くなってるなんて思いもしなかった…。
朝のが、「フリ」だったのかと思うと、隼人をバカにした自分がバカバカしく思えてきた。
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