恋伝鳥!!!

ピーンポーン…
「はーい!!!」
「こんにちは。隼人のお母さんでしょうか？」
「え？あぁ、はい。まぁ、一応ね。それで、あなたは？」
「覚えていらっしゃらないのですか？早乙女 日向です。」
すると、隼人のお母さんは青ざめた顔をして、土下座をした。
「9年前はごめんなさい。私達のせいで、日向ちゃんに辛い思いをさせて…」
「隼人のお母さん、顔を上げて聞いてください。」
隼人のお母さんは、顔を上げた。
その時の、隼人のお母さんの目には涙が浮かんでいた…。
「お母さん、隼人君は先日、亡くなられました。最後に私に笑顔を見せて、去って行ったんです。本当は隼人のことを愛しておられるのではないんですか？何で赤の他人のふりをするんですか。私の両親と弟を殺した事を後悔、そして反省しておられるのなら、せめて隼人の事を愛してほしかったんです…。私は9年前から今まで、あなた方を恨んだ事は一度もありません。全て私が悪かったんです。私が普通にしてれば、自分自身の家族を事故に巻き込むことはなかったんです…。…あの日の前日、私は頭が痛くて寝ていました。その私を叔父に任せ、3人は旅行へ行きました。