trumpet×xylophone


『でも、楽しかったんやろ?
雅美ちゃんのお兄ちゃんが遊んでくれた時。』



『うん。』



『じゃあ、お兄ちゃんもきっとあの世で覚えててくれるって。』



『ほんま?』



『うん。本条の事、見守ってくれる。』



本条の目から流れる涙が、あたしの手に落ちた。


涙の量がどんどん多くなって、本条はかすかに声を出した。


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