trumpet×xylophone
『まあ、気にすんなって。』
なんで?なんでそんな事言うんよ…。
怒られたら気にするのん、当たり前やん。
『ほっといて…。』
『もう1回やろ?』
本条がカチカチとシロフォンを叩くマレットを鳴らす。
『嫌や。ほっといてって言ってるやん。』
『そんなん言って、グズグズしてるからいつまで経ってもヘタなままやねん!!!』
『本条は上手いから、あたしの気持ちなんかわからんわ!!』
あたしは荷物をまとめて、音楽室を飛び出した。
先ぱい達が呼び止める声が聞こえる。
でも今はそんなん関係ない。
あたしはそんな声も気にせず、歩き進み続けた。