trumpet×xylophone


『そっか。
小浦、吐いとったもんな。』



『もう、その話はやめてよ。』



思い出したくないもん。

あたしが何度もトイレに駆け込んで、恥ずかしい思いをした事も、


あの頃の、本条とのけんかの事も‥。




『もう、11月やなあ。
あれから2ヵ月かあー。』


あたしは、部室にあるカレンダーを見てそう言った。



『そうやな‥。』



その時、急に本条が寂しそうな顔になったのには、あたしは気がつかなかった‥。



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