trumpet×xylophone
練習は、いつもより長く感じた。


『歩美ちゃんと本条、なんか元気ないなぁ。喧嘩でもしたん?』


真優先ぱいが心配してくれる。


『いえ…。そんな事ないです。』


『まぁっ、そんな時もあるわな。頑張りやっ♪』


『ありがとうございます。』


ほんまに…ありがとうございます。


あたしは、先ぱいに言われてなんとなく元気づけられた。



―ブーッブーッ―


部活の帰り道、本条からメールが来た。


すぐ後ろを歩いてるのに。



《今日、時間ある?》


今日はお母さんが夜勤やし、まぁいいっか。



本条の方を見ると、あたしの方をじっと見てる。



あたしはうん、と頷いた。


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