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それから何時間か経って、サクラは目を覚ました。

「ここはどこだ?」

目を開けて、サクラは辺りを見渡した。

ベッドの上になっていた。

ダイチはイスに座って窓から外を眺めていた。

8畳ほどの部屋に2段ベットがあって、フローリングに机が一つ――。

「えっと一応今までに手に入れたアイテムを売って宿を借りたんだ」

そして沈黙が続いた。

「合わせ技かぁ……」

思わずダイチの口から漏れてしまった。

二人が思い悩んでいるのは自分達の弱さだった。

相手は合わせ技を使って、強烈な攻撃を繰り出していた。

二人にもそれが出来るかとても悩んだ。

サクラは何か思いついた顔をして、手を叩いた。

「ん? どうかした?」

「あの人がいた!!!」

あの人と言うと、二人の頭に一人の人物が思い浮かんだ。

はじめ二人をギルドに誘った、歩兵の人が思い浮かんだ。

ダイチは急いでチップガイドを開いた。

「あった!!!」

本に何個かついていたチップを取り出した。

「交信、セット・オン・モーション!!!」

~検索中です。少々お持ちください。~

「えっと、久しぶり。なんか用かな?」

「あのーオレ達コースタの大会に出ることになったんですけど、相手に合わせ技するのがいて何かヒントでもって……」

「ん~、確かに合わせて技を繰り出すの強いかもしれないけど、無理に技を合わせるよりも一つの技にもっともっと磨きをかけてみたら?」

「ありがとうございます。がんばります」

そうして二人の技磨きがはじまった。
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