オレンジ色の教室でキミと
『ありがとう。気持ちは嬉しいけど…ごめん。俺、他に好きな人がいるんだ』
──…!!
永瀬くん、好きな人いるんだ…。
自分が永瀬くんに告白をして、直接フラれた訳じゃないけど…すごくショックだった。
だって、永瀬くんに好きな人がいるなんて、今まで考えたこともなかったから。
永瀬くんも普通の高校生なんだもん。そりゃあ、好きな女の子ぐらいいるよね。
今日永瀬くんと日直が一緒になって、話したりできて、私は少し舞い上がっていたのかもしれない。
バカだなぁ…私。
ここで盗み聞きなんてしなければ、このことを知らずに傷つかずにすんだかもしれないのに。
一気に現実を突きつけられた気がした。
これで、失恋決定だよ…。
私は逃げるようにして、その場をあとにした。