オレンジ色の教室でキミと


あの後、お茶を買ってから教室に戻ったけど、食欲がなくてご飯もほとんど残してしまった。

莉嘉にも「急に元気がなくなったみたいだけど、大丈夫?」って心配されちゃったし。


昼休みも終わって、今は5限目の日本史の授業中だけど、内容が全く頭に入ってこない。

ただ無意識に、ボーッと先生の板書をノートに書き写しているだけ。


私はふと、永瀬くんの席のほうにこっそりと目をやる。


永瀬くんはとても熱心に、先生の難しい話を聞いていた。


そのあまりにも真剣な横顔に、思わず私は見とれてしまい、私の胸はまたドキドキと高鳴る。



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