オレンジ色の教室でキミと


しばらくの間、耐えがたい沈黙が続き…その沈黙を破ったのは、永瀬くんだった。


「うそ、マジで?困ったなぁ…」


…そりゃそうだよね。永瀬くんは、他に好きな人がいるんだもん。好きだなんて言われても、困るよね。


私は下を向いたままだから、今永瀬くんが一体どんな顔をしているのか分からないけれど…

たった今、永瀬くんが呟いた一言で、私は結果はやっぱりダメなのだと確信した。


「相原、俺……」


どうしよう、何て言われるんだろう。


おそらく、このあとには断りの言葉が続いて、私は永瀬くんに完全にフラれることは目に見えているけど…


やっぱり、聞くのは怖いよ…。



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