大好きな君へ

朝から担任の話を聞いて、飽々していた。

その時気付いた。1つだけ席が空いてる事に。
その席は、聖斗だった。

あたしの斜め前の席は、ポツリと空いてる。

――来ないの…かな

その時、

ガラッ―――

教室のドアが開いて、みんながその方に顔を向ける。

「すいません。」

そう言って、あたしの斜め前の席に座る人。それは、聖斗だった。

あたしは、その時聖斗を見た。だけど、目が合った瞬間聖斗は、あたしから目を反らした。

――えっ?…友達から…じゃないの?

あたしは、あの時思わなかった、胸の痛みが苦しくなった。

これが【元カノ】なの?

元カノってこんなに、さけられるものなの?


あたしは初めて、君を好きになって【元カノ】の苦しさを知ったんだよ。

人を好きになった事が、こんなに苦しみになる事を、君が教えてくれたんだよ。


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