大好きな君へ

あたしは次の日、加奈枝と一緒にいた。


聖斗と別れてから、あたしは合コンもしたし、たくさんの出会いの場にも連れていかれた。

だけど、そんな合コンは楽しくもなくて…。

だけど、あたしは加奈枝と遊び続けた。
昨日だって、加奈枝の付き添いで合コンに行った。

『昨日はいい人いたの?』
あたしは、加奈枝に聞いた。でも加奈枝は

「いないって言ったらいないし、いるって言ったらいたかなぁ?美夕夏は?」

『いるわけないじゃん』

「はぁー。美夕夏は無関心すぎる」

無関心って言われても、あんなところでの出会いなんて。

『あんなのの何処がカッコイイのか分からない』

「面食い」

『加奈枝もじゃん』

あたしは、あれから彼氏を作っていない。

本当にいい人っていうのがいない。
今まで加奈枝について行った合コンは、チャラい人とか真面目って感じの人とかで、性格は様々だった。

でも…。あたしの興味がある人はいなかった。

『今日もあんの?』

加奈枝は、頷いて軽く化粧をし始めた。

「今日は大学生♪」

そう言って楽しそうな、加奈枝…

『そうなんだ』

あたしは、加奈枝が化粧をしてる隣で空を眺めていた。

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