大好きな君へ
あたしとの、約束とかかけとか全部、聖斗は忘れてないんだね。
あたしは何回も忘れて、何回も記憶を蘇らせたのに、聖斗は覚えてるんだね。
変な意味ですごいね。
そんな昔の話をしていたら、もうあたしの家の前だった。
『ついちゃった★じゃあ、バイバイ』
「おう!じゃあな☆」
あたしが家に入ろうとした時に、
「おい!」
あたしは聖斗の方に、振り返った。
『何?』
「明日もバスケ見に来いよ!またおごらせてやるから(笑)」
――今「来いよ」って…
『絶対行かない!って嘘★いくね』
「おう!」
そう言って、聖斗は帰っていった。
だけど聖斗が、「来いよ」って言ったって事は、また一緒に帰れるかもだし。
それに、聖斗が言ってくれたから、体育館にも行きやすい。
『ただいま』
あたしは家に入るなり、自分の部屋に直行した。
そしてベッドにダイブ。
――やばーい☆やった!
『「来いよ」っだって。』
そのままあたしは、大はしゃぎだった。
ベッドで足をバタバタさせていた。
そしたら
「美夕夏!うるさい!!」
って怒られた。
『ゴメンなさい…』
反省しながら、あたしはまた、にやけてきた。