大好きな君へ

あたしは、手紙を置いて家に帰った。

春と付き合って、1ヶ月ちょいくらい。初めて、明日香に紹介をした。
明日香は喜んでくれるかな?って思いながらも、あたしは春の事を手紙に書いた。

次の日、あたしはいつもの様に学校に行った。
だけど、教室はいつもとは違っていた。

昔と同じ空気が流れた。一年前のあの日と同じ空気が、今あたしを蘇らせた。

みんなは、一気に笑った。

――何これ…

あたしは目を疑った。黒板には、ド派手に書かれた落書き。


それは

【夜のお遊び大歓迎☆090-2***-****美夕夏】

と書かれた文字。

――なにこれ…

あたしは、すぐに黒板の文字を消しに行った。

「まじかよ!夜のお遊び大歓迎だってよ」

「やったじゃん!美夕夏ちゃん、遊びたい奴らたくさんいるぜ。きっと」

みんなは、笑っている。あたしは、なんでこんな事されてるか、状況が読めない。

必死で黒板の文字を、消すあたし。それを見て笑う、周りの連中。
涙なんか流れたくなくても、流れた。

――助けてよ…

あたしは、必死で濃く書かれた文字を消した。
手が白くなりながらも、消した。



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