大好きな君へ

あたしは、そのまま泣いた。泣いて泣いて…泣き続けた。

泣き続けといたあたしは、泣きやんで顔をあげた。
聖斗はずっと、抱きしめていてくれた。

――聖斗…

『もう…大丈夫…』

聖斗の腕からあたしは、放れた。その時、あたしは気付いた。
やっぱりあたしは…
そう思ったら、あたしは学校から…飛び出していて。春に電話の時に言われた通りに、あたしは春の家に向かっていた。

春の家の前に来て、インターホンを押した。
ドキドキしながらも、春が出てくるのを待った。

ガチャ――

「……ミユカ」

そう言って、春はあたしを家の中にいれた。
きっと春は、今傷ついてる。あたしのせいで、傷ついてる。

あたしは、いつもの様にソファに座った。
でもきちんと春の顔を、見れない。

沈黙が続く中、沈黙を破ったのは…春だった。

「美夕夏、お前はさっきの男のところに行けよ…」

「えっ?」

あたしは驚いた。だって春は、あたしの気持ちを気づいていたから。

「やっぱりさ…なんかあった時、俺守ってやる事できないしさ…(笑)」

無理矢理、笑う春の顔はあたしの胸を痛めた。だけど、春の優しさにあたしは…甘えた。


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