大好きな君へ
力強く、昨日の春を苦しめた分、あたしは言った。
関わりたくないなら、来なくたっていい。だけどきっと、いじめって関わりたくなくても、関わってくる。
自分が一番になりたい…そう言う思いがあるんだろう。それに、何も言わない弱い人の上にいれるのが、楽しがっている。そうあたしは、思ってる。
「てめぇ調子こくんじゃねぇよ!!!やられたいなら、そう言ったらどう!!!」
そう言って、あたしを殴ろうとしている。
――あたしは…強くなる。
――ガシッ
『あたしがずっと弱いまんまじゃ、つまらないでしょ』
あたしは殴ろうとしている手を掴んで、きめセリフのように笑った。
『あたしはあたし。あんたはあんた。あたしを巻き込まないで』
周りはみんな、昨日までのあたしとは違くなっていて、びっくりしていた。そりゃ昨日とかは、言われっぱなし、やられっぱなしだったし、急にあんな風になれば誰だって驚く。
そしてあたしは、教室から出た。教室からは、いっさい声がしなかった。
教室からでて、向かう場所。春に背中を押されて、気付いた場所。そこへと歩いた。