大好きな君へ
そして聖斗が公園の前を通った時、あたしは走っていった。
『聖斗!!!』
聖斗は振り返って、手を振ってくれた。
あたしがいる公園に、聖斗は走って来た。
「なんだよ!帰ったんじゃねぇの」
あたしは微笑みながら、手を出した。それはさっき買ったミサンガ。
『何買ったらいいか分かんなくてさぁ〜』
聖斗は、ミサンガをうけとると、
「ありがと。美夕夏と一緒にいれるな(笑)」
聖斗…、と一緒にいれなくなるなんて、まだ知らずにいたんだ。まだ気持ちは、ひとつだったから。気づかなかったの。
『当たり前♪ちゃんと、つけてよね☆』
「あぁ」
そういうと、聖斗はさっそくつけてくれた。似合ってるのか、似合ってないのかはさておき、あたしは嬉しかった。