大好きな君へ
『「よっしゃあー」』
あたしと加奈枝も、一緒になって叫んだ。ヤバいくらい幸せで嬉しかった。
「美夕夏!」
そういって聖斗は、あたしに手をあげて喜んでいた。そしてどんどん、試合は進んでいった。
今は50対54。
聖斗達が4点勝っている。聖斗は喜んでいて、あたしも最高潮に達していた。
ピー――
その音ともに、試合が終わった。それはやっぱり、聖斗たちが優勝。
あたしはすごく、嬉しくて泣いた。嬉しすぎて、泣きまくった。
『聖斗!よかったね』
あたしが聖斗に抱きつくと、聖斗は照れながら
「美夕夏がいたからだよ…サンキュー」
疲れきった聖斗。だけど、その顔からは喜んでいるようにしか、見れなかったんだ。
聖斗…
もう二度と君の試合を見ることは、ないんだね。
あたしは、バスケをしてる聖斗が好き。
そう言える姿を見る事がないなんて…。