大好きな君へ
「俺の子だしさ♪」
ありがとう…。あたしは、嬉し涙が流れてた。
そしてあたし達は、二人の親に会うことになった。
新しい命ができたことは、あたし達は【親】になるってこと。まずは、自分たちの親に認めてもらうことが、先だった。
学校が終わるとすぐに、聖斗の家に行った。
あたしは、今まで聖斗の親に会ったことがなかった。聖斗の家に行っても、声は聞こえるけど、顔は見たことがなくて、行く前から緊張していた。
『大丈夫かな?』
あたしは不安になっていて、聖斗は笑いながら
「ダメだとしても、いいって言われるまで、説得するから」
親になるって、こんなに難しいことなんだね。あたしは、初めて親が強くなる意味がわかったような気がした。
そして、聖斗の家に入って、いつもは入らない部屋に入った。
あたしはそれについて行くだけで、精一杯だった。
「なぁ?話があるんだけど、いい。」
そういうと、聖斗のお母さんがあたしを見て、ニコッて笑った。
いかにも、その笑顔は聖斗にそっくりだった。
「彼女さん?立ってないで、座ったら」
またそう言って、笑うお母さん。