大好きな君へ
そして、夕聖が家に帰ってきて、落ち着いてきた頃、あたしはある場所に夕聖と聖斗を連れていった。
花とタバコとあたし達の家族写真を持って…。
そこは、お墓。
明日香がいる場所。聖斗は、明日香だと気づくと、あたしの手をギュッと握ってくれて、片一方の手で夕聖を抱いていた。
明日香のお墓の前にくると、あたしは線香とタバコに火をつけて、明日香のお墓に置いた。
そして、綺麗な水をかけて花をいれた。
お墓の前で手を合わせる、あたしと聖斗。
『明日香、久しぶり。今日はちょっと遅くなったけど、あたしの家族紹介しに来たの。あたしの子供の夕聖♪可愛いでしょ?明日香に抱かさせてあげたかったよ(笑)あと…夕聖のパパの聖斗。明日香?明日香のおかげで今、幸せなんだよ☆』
あたしは、かえってこない返事を少し待った。
その時、また明日香の声が聞こえた気がした。
【おめでとう】って。優しくそう言ってくれた気がしたんだ。
その時聖斗が、
「美夕夏の旦那になる三浦聖斗です。明日香さんのおかげで、美夕夏は強くなりました。ありがとうございます。夕聖と美夕夏を見守ってやってください」
そう言って、あたし達の家族写真をお墓の上に置いた。