大好きな君へ

置き去り


朝起きるともう、聖斗の姿はなかった。

――仕事…じゃないのに。

結婚式の次の日は、休みなはずの聖斗がいなかった。
この時は、タバコを買いに行ったんだ。としか、思えなくてあたしは朝ご飯を作っていた。
朝ご飯を作り終えた頃、聖斗はまだ帰ってこない。
だんだんと、嫌な予感になっていった。

何十分、何時間待っても帰ってこない聖斗。

その時、電話が鳴った―――。


あたしは、恐る恐る電話にでると、それは聖斗のお母さんだった。
あたしは、安心した。

『あの?聖斗、そっちに行ってますよね』

そう思ったから。
でも、それは違っていて聖斗のお母さんの声は震えていた。

『お母さ…ん……?』

あたしがそういうと、

「美夕夏ちゃん…落ち着いて聞いて…聖斗が…………」

その途端、あたしは受話器を落とした。

――嘘だ……

あたしは泣き叫んだ。

その途端、夕聖が泣き始めた。
あたしは、夕聖のところに行って…夕聖と泣いていた。

その時にお母さんに言われた事は、

【聖斗が事故にあって…植物人間状態】
って事だった。
植物人間…それは、もう機械なしでは生きられない状態。もう…奇跡がない限り…目を覚まさないって事。

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