大好きな君へ
『で、どんな人?カッコイイの?』

明日香は笑いながら

「普通だよ★」

とか言って照れている。

――幸せなんだろうなぁ。あたしも変わらなきゃ、聖斗の近くにいたのかな?

なんて思ったりもした。でも、もう遅いなんて、あたしでも分かっていたこと。新しい人を作るしかない。そう思った。そう思うことしかできない…

その時、明日香が

「美夕夏はいないの?好きな人?」

――好きな人かぁ

『いたかな?でも…もう終わったんだ(笑)』

何もしていないのに、終わってしまった、あたしの恋。

「告ったの?」

――告るなんて、そんなこと…してない。

『するわけないじゃん☆』
あたしは誤魔化して笑った。

「ねぇ?後悔してない?」

『えっ?』

あたしは、明日香はきっと笑ってくれるって思っていた。だけど、明日香は【後悔してない?】って…あたしに聞いてきた。

『後悔かぁ…してると思う。でもね、あたし諦めなきゃいけないと思うの。だって、変わっちゃったあたしが、好きって言ってもダメなんだもん(笑)』

そう…加奈枝にも言われた。「昔の美夕夏が好き…」きっと、あたしはあの言葉が痛かったんだろう。それに「聖斗も…」って言われた時、もう終わった。って、そう思ったんだ。

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