大好きな君へ

「聞いてねぇじゃん」

『だからっバスケの話でしょ?』

「なんとなく聞いてたんだな(笑)」

『まぁね★だけど、よくバスケの話しばかりできるよね?』


本当によくあれだけ長い話を、出来るよ。楽しそうに。

「好きだから決まってんじゃんか。」


「好きだから」っか…
あたしも言われたいよ、聖斗に…

『いいよね…好きな事ばかりが叶って。』

聖斗は「はっ?」とか言って、黙ってしまった。

今のもしかして、傷ついたのかな?あたし、変な事言っちゃったし…

『ゴメン…あたしいつも、叶わないからさっ(笑)』


誤魔化し笑いをして、聖斗を見た。

「俺だって、バスケ以外に大切ってか、好きなもの叶ってねぇよ。夢でしかないんだよ…。」


『ゴメン…でも、バスケやってる時楽しそうだよ★やってる時はカッコイイのにね(笑)』

暗くなった話から早く変えたくて、聖斗が楽しそうに話すバスケの話に変えた。

――好きなもの

あたしの好きなものって、聖斗だよ。
なんて言えないんだよね。

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