大好きな君へ

smile


明日香からの死から、約2ヶ月がたった。

その頃には、あたしの顔には笑顔が戻っていた。

そしてまた…聖斗のバスケの練習を見る様になった。

「あのさぁ。シュートいれたらジュースな(笑)」

昔みたいに戻れた、あたしと…聖斗の関係。

それもこれも、明日香と加奈枝のおかげ。あたしは、後悔をしないために、自分が好きな事をする事に決めた。

『いいよ☆ジュースくらいなら(笑)』

「絶対にいれてやる★」

そして、聖斗は走っていった。

ピーっという音と共に、聖斗が走り出した。

――カッコイイまんまなんだね。

ダンダンダ――。

床にボールが走る音。あたしはあの時、何度聞いたんだろう?
聖斗を愛しいと思う気持ちのまんまのあたし。

そして、あたしと同じ気持ちだった向井葉月の姿はなくなっていた。

周りから聞いた話しだと、部活のマネージャーをおろされたと聞いた。

その理由は、今までのいじめの主犯が葉月だと、部長や部員にバレたという事だった。

きっと…あたしのせいなんだと思う。あたしが、あんな事を言わなければ良かったとも、思う。
だけど…葉月を許す事はできなかった。

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