大好きな君へ
「うめぇ」
廉がそういうと聖斗も、一口食べて
「うめぇ!」
って言ってくれた。あたしはすごく嬉しすぎて、なんにも言えなかった。
加奈枝とあたしも、ぐちゃぐちゃなケーキを食べた。
見た目はぐちゃぐちゃだけど、自分で言うのもなんだけど、おいしかった。
『このケーキ自信作♪』
『「自分で言うなよ!」』
みんなからのツッコミ。今年のX'masは楽しかった。
ケーキを食べて、ゲームをしたらもう、夜の11時になっていた。
「あたし達もう帰るね」
そう言って加奈枝と廉は立ち上がった。
『あたしも帰る』
だけどあたしは加奈枝達とは、違う方向。
「送ってくよ」
――聖斗が!?
あたしはドキドキしながら、頷いて立ち上がった。
そしてあたし達は、帰る事にした。
『バイバイ』
あたしは加奈枝達にバイバイっていうと、加奈枝があたしの耳元で
「がんばってね」
そう言って、加奈枝は廉のところに走って帰っていった。
――がんばってね?なんで…あっ!?
言われてみれば、二人っきりなんだ。
あたしはドキドキしながら、聖斗と歩いた。