大好きな君へ
やっぱり聖斗との帰りは、バスケの話。
あたしは、こんなにドキドキしてるのに…
『聖斗…公園よって行こう』
「おう」
そう言ってあたし達は、いつもの自販機の近くのベンチに座った。
――そろっと…
『ねぇ?聖斗…』
「ん?何?」
あたしはどんどん、頭の中が真っ白になっていった。
『あたしさ…聖斗が』
あたしがそう言って黙った瞬間、
「好き」
――えっ?今…
「俺、美夕夏が好き」
あたしは、頭がもっともっと真っ白になった。
聖斗があたしを好き?そんなの夢みたいで…嬉しすぎて目からは涙が溢れた。
『あたしも聖斗が…好き…』
聖斗はあたしを見て、ニコッ笑って
「泣くなよ」
そう言って、涙を拭ってくれてあたしを…ギュッと抱きしめてくれた。
今年のX'masは、すごく幸せだった。
ねぇ?聖斗…
聖斗があたしを好きだったなんて、思ってもいなかったんだ。
だから、余計に嬉しくて涙が今まで以上に溢れたんだよ。
でもね…あたし達は、幼い恋愛をしようとしていたんだね。
この時はまだ…