大好きな君へ
それから毎日毎日、雪は降った。
『雪ばっかり降るとなんか嫌だね』
「そうだな」
手を繋いで帰る、帰り道がいつもよりなんか…妙に新鮮さが消えていった。
『今日、聖斗ん家に行ってもいい?』
「いいけど」
『じゃあ行く!』
そう言ってあたしは、聖斗ん家に行くことにした。
X'masからあたしは、聖斗ん家には行ってなかった。
毎日毎日、手を繋いで帰って、休みの日は二人で買い物に行ったりした。だけど、付き合ってもう2ヶ月もたとうというのに、キス止まりのあたし達。
周りはもうどんどん、初体験をしていくのにあたしは…まだ。
聖斗の部屋はX'masの日よりも、綺麗になっていた。
『ねぇ…綺麗にしてんだね』
「まぁな(笑)ちょっとジュースとってくるな」
そう言って聖斗はキッチンに行ってしまった。
――あたしって魅力ないのかな?
次第にあたしはそう思い始めていた。
――あたしじゃダメなのかな?
「美夕夏ジュース☆」
『あっ!ありがとう』
聖斗はベッドに座って、いろんな話をしている。
なのにあたしは…。
『聖斗?あたしの事嫌い?』
あたしは、聖斗に聞いてしまった。
不安で不安で…仕方なくて。