大好きな君へ
あたしは次の日、学校に行った。
聖斗がきっと、昨日の事をあたしにちゃんと話してくれるって…そう信じて学校に行った。
教室のドアを開けると、聖斗はいた。
「美夕夏…ちょっといい」
そう言われてあたしは、聖斗についていった。
なんとなく…あの嫌な夢を思いだし始めた。
屋上のドアを開けると、雪が降っていた。
『聖斗…ちゃんと話して』
あたしは、この言葉を言うだけでも…怖かった。
「わかった」
そういうと聖斗は、話してくれた。
あの人が元カノで、あたしを好きになって聖斗が振ったということも…全部聞いた。
そして、元カノは他校のバスケ部のマネージャーだということも…全部全部聞いた。
だけど、別れるっていう話じゃないのに、溢れてくるのは涙だった。
不安ばかりで泣いているあたしに、聖斗は
「俺は別れる気がないから。美夕夏と別れないから」
そう言って抱きしめてくれる。なのに、あたしはなんかいつもみたいに、返事をすることができなかった。
だけど、その時はまだ付き合ってられるって事だけで、その話しは終わった。